グループホームおひさま  
世話人 関矢百合子

 フレームレスという言葉を知っていますか?
 ググると「ディスプレイなどの画面を囲む枠がないこと」と出てきますが、ここで言うフレームレスは、人と人とを隔て
る言葉や考え方の隔たりをなくすという意味に使っています。
 去る6月23日(日)。昨年に引き続き、夢草堂にてフレームレスファッションショーが開催されました。
 障がいの有無、ジェンダーなどの垣根を取り払った自由なデザインの服を着た利用者さんは、輝いていました。
そして、その流れでなんと聖籠町で上演された「ミュージカルHERO〜奇跡の僧侶・空海と青年の物語〜」
のフィナーレに出していただけることになったのです。
 夏本番の7月14日(日)、バスを仕立てて出演者である利用者さんと支援者、総勢15人で聖籠町の聖籠町文化会館を目指しま
した。(客席は700席)

 私が一番驚いたのは、道中の利用者さんの行動でした。
普段は食事一つにしても手がかかる方がなんと不便なバスの中で、お弁当を一つもこぼさずに完食されたのです。
その後も、、動き回ることも大きな声を出すこともなく、変わっていく景色を眺めながら行くことができたのです。

 会場に到着。着替え、ヘアメイクなど皆さんはドキドキしながらも、落ち着いて順番を待っていました。
3週間前に着た衣装にまた袖を通し、みんな嬉しそうでした。
 ミュージカルが始まり客席に着いてからも、静かに観ることができ楽しそうでした。
残念ながら準備の都合で全部は観ることは出来ませんでしたが。いよいよ最後のフィナーレです。 

舞台袖にスタンバイしてた皆さん、合図とともに、臆することなくステージに飛び出していきました。

その場の雰囲気を感じとって気分を高揚させて、100人のキャストと一緒に鳴子を鳴らしながら踊り、
本当に楽しんで参加することが出来ました。
 普段見かけている利用者さんの姿と違って、お出かけした時のTPOをわきまえた姿は感動モノでした。
 私自身も貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。またお出かけしようね、Kさん!
「ミュージカルHERO〜奇跡の僧侶・空海と青年の物語〜」とは、壮大なスケールで悩みながらも生きて行こうとする青年
と空海の様々な交流を描いていました。